尾岡さんのケアマネお仕事ノート

ケアマネお仕事備忘録。守秘義務違反にならない範囲でね。

「ブラザー再生と進化」を読んだので

 今回はブラザー工業にまつわる一冊です。

ブラザーの再生と進化を読んだので。

尾岡はケアマネですが、今法人からはケアマネ職のその上を目指すように言われていて、勉強中です。僕自身はケアマネが好きなのですが、まぁ失敗したらまた流浪の旅も良いよねってテンションで、失敗したら失敗したで良いかって、開き直りながら、むしろチャレンジして、やるだけやってやるさ、ってテンションになってます。

そんなわけで、経営者から「本を読め」「インプットしろ」「インプットしたものを、アウトプットしなさい、行動しなさい」と言われて、日々、課題があったりケアマネ以外の活動をしたりって状況ふぁったりしますが。

自分だったら読まない本を今は読んでいるのは確か。
今回読んだブラザー工業に関する本も、資料探しでもあったのですが、仕事をづる人間としても面白かったので。ケアマネ視点、物書き視点からも書いていきたいと思います。

「ブラザー再生と進化」です。
安井義弘さん著。2003年初版で、多分、今これ絶版ですね。僕自身ネット通販で取り寄せました。便利な時代や。Amazonでも楽天でも取り扱っていますので。

まずは書籍の紹介から。

 

 

挑戦、変革、決断、実行。過去から脱皮し、情報通信機器メーカーとして躍進を続けるブラザー工業。社長就任から15年、その軌跡を自ら書き下ろし、独自の企業経営論と企業進化の真実を明らかにしています。変革期に会社を経営するとはどういうことかを実感できる書です。

 

ブラザーって会社は、本当に多角的で。むしろ一般常識が無い僕は、
もともとミシンや欧文タイプライターの会社って知らなくて
ラベルプリンター・ピータッチや
プリンターの会社って認識でした。


ミシンや欧文タイプライターから家電、工作機械に多角化していった反面、軸足を失って、企業イメージの分散(これだってものの欠如ってことかな)に陥り、業績を悪化。その組織改革、経営改革に乗り出すわけですが。面白い。

 

企業の歴史もさることながら、
福祉の現場にいると感じるのが
同じ職種の人間の麻痺感です。


どうしても、同職種は、その職種からの発想ってのが拭えない。でも、他職種、多職種で支援をしていくことで、全く違う可能性が見えてくる。

 

成功体験ってのは、思考を硬直化させます。新しい事へのチャレンジができなくなるし、時代が変わっていくことの認識をみることができない。

 

ブラザーは、1985年のプラザ合意が追い打ちにちなって円高となり、主力であった海外へのタイプライターの輸出による」売り上げ減や国内のミシンの売り上げが落ち込むという現状から、多角化・チャレンジに挑戦をした。

 

この段階ではまだ収益を維持できていたにも関わらず、

 

ブラザーの将来のためには、なんとしても新規事業を立ち上げる必要があると判断したのである。
p.20

 

これは盲目にならず、世の流れを見ることにもつながる。


ケアマネの世界、福祉、医療の世界の支援においてだって、同じことが言える。
僕らの支援が、10年前と同じかと言うと、そんなことはなくて。


認知症の進行のみならず、若年性認知症、8050問題、悪性腫瘍、老老介護、経済的困窮、家族の虐待、過疎地域の資源不足エトセトラ等、あげたらキリがない問題なら目白押しなわけで。

 

でもケアマネの中には、自分の経験則で支援をして、過去に囚われることも当然あるし。事業として考えたら、当然、この世の流れを注視することは必要で。事業単位、法人単位で考えた時に、事業の選択と集中。そして結果として、評価されなかった事業はズルズルと延命するわけにはいかないから、撤退という選択肢があって。


閑話休題
本書の中には失敗であったり、安井義弘会長の想いや選択について、反対した人が当然いたことにも書かれています。
当然、順風満帆とはいかなくて。

 

その中で信念を貫き
時に耳を傾けながら
先人の想いを感じながら、事業を展開し、転換していきます。
ブラザー工業は、伯父が社長、実父が副社長である安井ミシン兄弟商会から事が始まっていて。社号であるbrotherの兄弟はこっこからきているんだって)

 

 

本書の中でも、数多く印象的な言葉はあるのですが、
その中でbrotherが大切にしている

at youra sideについても触れていて。

 

「at your side」の「you」とは、ここに記されているように、第一にブラザーの商品・サービスを購入してくださるお客様を指すことはもちろんである。企業活動を行っていく上で、変えてはいけない軸は「お客様の視点」であり、そのお客様に認められて初めて企業は成長していけるのである。

p.175

 

これは本当に大事な視点で、あたり前のことであるけれど
本当に大事な視点だと、改めて思うのです。

 

僕らの活動は「なんのために」「誰のために」「誰の手にふれて」「誰を介して」「どこで」「どのように」「使われて」「生きている」のか。

 

 

 

 

これは、モノ作りだけじゃなくて、
サービス提供も
福祉のソーシャルアクションだって
物書きだって、誰にも繋がるもので。

 

これからの若い人たちには、小さくていいから、きらりと光るオンリーワンの技術やサービスを生み出し、自ら「創業」をして世界にチャレンジいてほしい
p,186

 

クリエイトし、
想いが伝わり、
コピー&ペーストじゃなくて、

 

やっぱり、オンリーワンである
何かを残せたら。

 

読後に、そんなことを思ったのでした。